1. 恐怖を克服する方法Step3:不安階層表を作る

恐怖を克服する方法Step3:不安階層表を作る

Free-Photos / Pixabay

事前記事

こちらの記事を読む前に、
以下の記事をご覧いただくことをおすすめします。

段階的暴露法のステップ

段階的暴露法は次の6つのステップで行います。

  1. 暴露法について納得する
  2. 回避行動を特定する
  3. 不安階層表を作る(このページ)
  4. 暴露をする
  5. 効果の確認をする
  6. 繰り返す

 

この記事では、

③不安階層表を作る。

について、お伝えします。

 

 

その恐怖に得点をつける

前回の記事では、回避行動を特定しました。

 

今回は、前回特定した回避行動を
全く使わないと想定して、

その場合の「恐怖の度合い」を得点で表した
「不安階層表」を作成します。

 

例えば、クモ恐怖の場合。

・家でくつろいでいる=0点

・クモを見る=70点

・クモを触る=100点

…などのように、
具体的な行動を上げて、
その点数を付けていきます。

 

点数には何か客観的な基準があるわけではなく、

完全に自分の主観で、

どのくらい怖いかを点数化してみます。

 

点数の幅は自由に設定して良いのですが

一般的には、

「全く怖くない」が0点

「最大級の怖さ」が100点

として、

0点〜100点の間で、
点数を決めてもらうことが多いです。

(やっているうちに120点・300点・1000点と、どんどん点数が大きくなるということもあるのですが、これはこれで問題はありません)

 

点数化することの効果

実はこの「点数化をする」ということ自体にも、

治療的な効果

があります。

 

どういうことかというと、

「怖くて仕方がない」と漠然と捉えるよりも
「70点くらい怖さ」と点数で捉えた方が、

心理的な距離を置きやすくなるのです。

心理的な距離が取れると、
たとえ同じ怖さであっても、

少し余裕を持って受け止める
ことができるようになります。

また
「70点なら、まだ30点分は余裕があるな」
というような、

別の考え方も、しやすくなります。

 

行動を点数順に並べる

いくつかの行動に点数をつけたら、
今度はそれを点数順に並べてみます。

これが不安階層表です。

(不安階層表は、「恐怖階層表」と言ったり「暴露階層表」と言ったりもしますが、要はターゲットとなる感情(ここでは恐怖)を得点順に並べている表ということです)

 

こうやって並べて見ると、
得点の間に開きがあるのが、
よくわかりますね。

上記の例だと、
0点から70点の間がスカスカです。

 

表の空いている部分を埋める

次に、
表の空いている部分に当てはまる行動
が他にはないか、考えてみます。

上記の例でいうと、

0点の「家でくつろぐ」と
70点の「クモを見る」

の間です。

 

「クモを見るほど怖くはないけれども、

家でくつろいでいるほど
怖さを感じない訳ではない、

そんな行動ってなんだろう…?」

 

と考えてみます。

 

例えば、

「クモの写真を見る」=50点
「クモの絵を見る」=30点

など、

さっきは思いつかなかったことでも、
そう考えてみると、
見つかってくるものもあります。

(もし一人では、なかなか思いつかない場合は、誰かに相談してみてアイディアを求めるのも良いでしょう。当サイトのメールカウンセリングで相談していただくことも可能です)

 

そして、
新たに見つかった行動を、
表に書き足していきます。

 

 

挑戦する行動を選ぶ

表がある程度完成したら、

いよいよ恐怖を克服する方法「暴露」
に挑戦をします。

 

「暴露」とは、

その状況にただただ晒される、

ということです。

 

前の記事で特定した
「回避行動」も一切使ってはいけません。

 

そうやって、
怖い状況に晒され続けると、
自然と怖い感情が徐々に治っていきます。

(そのメカニズムについては、
こちらの記事をご覧ください)

 

「暴露法」では、

怖い感情が低下していくことを体感できるまで
その怖い行動をし続ける

ということを行います

 

その「行動」を、どの行動から始めるのか

それを、先ほど作った
「不安階層表」から選ぶのです。

不安階層表から、
何を基準に
暴露法に使う行動を選ぶかというと、

「怖いけれども、少し頑張ればやってみれそう」

と思える程度の怖さのものを選びます。

 

怖くないものに挑戦しても仕方ありませんし

怖すぎるものでは、
挑戦すること自体が難しくなってしまいます
(あるいは、つい回避行動を使ってしまうかもしれません)

 

そのため

「怖いけれども、少し頑張ればやってみれそう」

という程度のものを選ぶのです。

 

一般的には、

30点〜40点くらいのものがちょうど良い
と言われていますが、

あくまでも個人の主観の得点なので、
点数で割り切るよりも、
自分自身の感覚を頼りに
選ぶ方が良いかと思います。

 

例えば、先ほどの例だと、

「『クモの絵を見る』なら
頑張ればやれそうかも…」

といった具合に選んでいきます。

 

次は「暴露」

暴露をする行動まで決まれば、

次は実際に暴露をする段階です。

 

暴露をする際の注意点は、

また次の記事でお伝えしますね。

 

次の記事が更新されたとき、
すぐにお知らせがほしい方は、
下記よりメールアドレスをお送りください。

このフォームでリクエストいただけると、記事が公開でき次第、メールでお知らせいたします。
メールアドレス:


執筆:臨床心理士 髙橋雄太
この臨床心理士に相談する