恐怖のメカニズムとその対処。恐怖を克服する方法。

どうしても怖いものってありませんか??

私は、ホラー映画は怖くて見れませんし、
ジェットコースターも怖くて乗りたくありません。

他にも、人によっては色々なことに恐怖を感じますよね。

高いところが怖かったり、
クモが怖かったり、
注射が怖かったり、
人前で話すことが怖かったり

…と、本当に人それぞれです。

今回は、そのような
恐怖を克服する方法
についてお伝えします。

恐怖を克服する方法

恐怖を克服する方法…
それは、その恐怖に「慣れる」ことです。

「そんな単純な…」
と思うかもしれませんが、
恐怖症の治療にも使われていて、
効果も実証されています。

なぜなら、
それが恐怖のメカニズムの本質を突いているからです。

なぜ恐怖を感じるのか?

そもそもですが、
なぜ私たちは恐怖を感じるのでしょうか?

恐怖のメカニズムはいたって単純です。

私たちは
身の危険があることに対して恐怖を感じるのです。

これはもう何万年以上も昔に、
進化の過程で人間に備わった機能です。

私たちの祖先が、
ジャングルで狩りをしたり
木の実を食べたりして生きていた頃、

もし恐怖の感情がなかったら、
どうなっていたでしょうか??

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ライオンやワニなどの猛獣に、
恐れず立ち向かうのは勇敢ですが、
間違いなく食べられて死んでしまいます。

私たちの祖先は
そのような危険なものに恐怖を感じることで、
危険を避けて
生き延びることが出来るようになった
のです。

恐怖があって良かったですね!

恐怖は必要

恐怖は、
危険なものに対して
自分の身を守るために感じる
自己防衛の感情です。

例えば
走っている車に恐怖を感じなかったら、
道路に飛び出して死んでしまいます。

恐怖は我々の身を守るために、
今でも欠かせない必要な感情なのです。

…ってことは、
恐怖は必要だから、
諦めて慣れるしかないということでしょうか?

いやいや、そうではありません。

現代の恐怖

さて、ここで少し考えて欲しいのですが、
ホラー映画は危険でしょうか?

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暗いところで激しい映像を見るのは
ちょっと目に悪いかもしれませんが、
ライオンやワニに立ち向かうような
命の危険はありませんよね。

ジェットコースターも
たまに事故とかはありますが、
99.999%以上安全でしょう。

高いところも、窓があれば安全。

クモも、
ほとんどのクモは毒などなく無害。

注射にいたっては、
注射が必要な時に注射をしない方が危険です。

もうお気づきですね。

現代の恐怖の問題は
「本当は怖がる必要がないのに、怖くなってしまう」
ことなのです。

なぜ恐怖を感じるのか?現代版

では、
なぜ危険ではないことにまで
恐怖を感じるのでしょうか?

それは恐怖が「学習」されているからです。

「学習」と聞くと机に向かって勉強をするイメージかもしれませんが、
それだけではありません。

身体が勝手に覚えてしまうことも立派な「学習」です。

例えば、梅干し。

梅干しを見ると、
見るだけで唾液が出てきますよね。
食べる前からすっぱい感じが口の中に広がるかもしれません。

でも、
干しぶどうを見ても唾液は出てきませんよね。

これは
「梅干し=すっぱい」
ということを身体が覚えているからです。

だから梅干しを見るだけで、
唾液が出てくるのです。

図にするとこんな感じです。

梅干し=すっぱい→唾液

↓(学習)↓

梅干し→唾液

すっぱいと唾液が出ることは、
自然な生理反応ですが、

梅干しを見て、唾液が出ることは、
自然な反応ではありません。

けれども、
見て→食べて→すっぱくて→唾液が出る
という経験をすると、
見るだけで→唾液が出る
という不自然な反応が学習されます。

これと同じように
「クモ=危険」
ということを身体が覚えると、
クモを見るだけで、
恐怖を感じるようになります。

クモ=危険→恐怖

↓(学習)↓

クモ→恐怖

でも実際、クモは危険ではありません。

「クモは危険」と間違えて覚えてしまったのです。

間違いだろうが何だろうが、
身体がそう覚えてしまったので恐怖を感じてしまうのです。

これが、恐怖の「学習」です。

間違った学習なので「誤学習」と言ったりします。

改めて、恐怖を克服する方法

さてここまで分かれば、
もう(不要な)恐怖を克服する方法は明確ですね。

そう誤った学習を訂正すれば良いのです。

「クモは危険」
と身体が覚えているので、怖くなります。

だから

「クモは安全」
と身体が覚え直せば、怖くなくなります。

とっても単純なメカニズムですね。

でもこれ、「身体」で覚え直さなければなりません。

いくら「頭」で
「クモは安全…クモは安全…」と唱えていても、
クモを見ると身体が勝手に反応してしまいます。

「身体」で覚え直すために必要なものは知識ではありません。

「体験」です。

「クモが近くにいても、噛まれないし、
ましてや命が危険になることなんてない」

という「体験」を重ねることで、
「クモは安全」ということを身体が覚え直します
。

これが大雑把に言うと、
「慣れる」ということなのです。

ジェットコースターを克服した話

冒頭でも話した通り、
私はジェットコースターが怖いです。

でも今は前よりもマシになっています。

それはジェットコースターに何度も乗って
「慣れる」ことができたからです。

最初にジェットコースターに乗った時は、
怖くて怖くて仕方がありませんでした。

もちろんジェットコースターが安全であることは頭でも分かっています。

でも怖くて怖くて仕方ないのです。

(ちなみに、私は一度もジェットコースターに乗ったことがないのに「ジェットコースターは危険」と「誤学習」をしていました…)

それでも何とか頑張って一回乗ってみました。

楽しくはありませんがもちろん安全でした。

すると、次に乗るときは、
さっきよりも少し怖さがマシになっていました。

そして、乗れば乗るほどどんどん大丈夫になっていったのです。

身体がジェットコースターに慣れていったのです。

段階的曝露療法

ジェットコースターの例はかなりの荒療治ですが、
「恐怖に慣れる=安全を身体で覚える」
方法をもっとやり易くした方法が
『段階的曝露療法』という心理療法です。

実際に恐怖症の治療でも使われている方法で、
効果も実証されています。

この『段階的曝露療法』についても
お伝えしたいと思うのですが、
その前に、一つ考えて頂きたいことがあります。

それはまた次のコラムで…。

次のコラム↓

その恐怖、本当に克服する必要あるの?

困ったときは相談を

あるいは困った時には、
公認心理師や臨床心理士などの
心の専門家に相談してみると
良いかもしれません。

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