「うまくいかない時」の心理学

こんにちは。臨床心理士の高橋です。

 

なにをやっても「うまくいかない時」

って、ありますよね。

 

私も、もうしょっちゅうです。

意味もなく「マジまんじ」とか言いたくなりますね。

マジまんじ。

 

さて、そんな「うまくいかない時」シーズンを、

人間はどうやって乗り越えていくのでしょうか?

 

そんなもんだ

「まぁ、自分なんて、そんなもんだろ」

「生きてれば、そんな時もあるだろ」

結論からいうと、これに尽きます。

 

今おかれている、自分の能力や、環境、出来事、どうしようもないダメなところに対して、

「まぁ、そんなもんだろう」と、思う。

 

諦め、開き直り、あるがまま、自己受容…などの言葉でも言い換えられる

「そんなもんだ」の心境。

 

これが「うまくいかない時」の到達点であり、

次の「うまくいく時」へのスタートラインです。

 

うまくいかない状況や、

うまくいかない自分は、

なかなか受け入れがたいものです。

 

でも、それが現実なんですよね。

 

どんなに理想と程遠いところにいても、

「今、立っている場所」

から歩き出すしかありません。

 

 

結果にこだわっている

別の言い方をすると、

「うまくいかない事」に悩むという心理状況は、

「うまくいかない事」を「許せない」ということです。

 

たとえ、うまくいかなかったとしても、

「別に、うまくいかなくてもいいし〜」

と思っていたら、最初から悩みませんよね。

 

「うまくいくはずだ」

「うまくいかなければならない」

と結果にこだわっているんですよね。

 

「んじゃ、こだわらなきゃいいんだ〜、やーめた」

と出来ればいいですけど、

そうしたくないから辛いんですよね。

 

こだわればいいんです。未来の結果にね。

突然ですが、心理学は宗教じゃないんです。

 

だから宗教やスピリチュアル系カウンセラーさんのように、

「この方向がいいわよ」

「これが正しいのよ」

的な、教義はありません。

 

こだわりたいものには、ガンガンこだわったらいいと思いますし、好き勝手にやればいいと思います。それをサポートするのがカウンセリングです。

 

でも、どうせこだわるなら、現状にこだわるより、未来にこだわりることをお勧めします。

現状は、もう現状そうなんだから、こだわったところでどうしようもない…ですよね?

 

でも未来は、もしかしたら、変えられるかもしれない。

いや、変わらないかもしれないけど、

でも、かわるかもしれない、

 

 

宝くじの心理

そういった不確定な状況を受け入れつつ、

不確定な未来に向かっていく心のあり方を

「宝くじの心理」

といいます。

 

宝くじって、100%当たることを期待して買わないですよね?

でも、100%当たらないと諦めているわけでもないですよね。

「まず当たらないだろうけど、もしかしたら当たるかもしれない」と思って買うから、平然とストレスを感じることもなく、買えるんですよね。

この感じが「宝くじの心理」です。

 

「まずうまくいかないだろう。今はこんなもんだよ。でもこれから良い結果が出るかもしれない。だから、やれるだけのことはやっておくか」

人間は、こういう心理状況になることで、うまくいかない時も、うまくいかないなりにそれを乗り越えていきます。

まとめ

現状は「こんなもんだ」と思って、これから先うまくいくように、出来ることをやる。

それがうまくいくかどうかは知らん。

でもやれることをやる。

 

うまくいかない時は、結局のところ、そうするしかないですよねぇ…。

マジまんじ。