1. 自分自身を受け入れる、はじめの一歩

自分自身を受け入れる、はじめの一歩

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臨床心理士の高橋です。

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今回は、
自分自身の性格を受け入れること
についてのご質問です。

ご質問

理想と現実の乖離が受け入れられません。

昔から、地味で失敗を恐れる性格でした。

今の言葉で「リア充」とありますが、私はそういった人生に憧れていました。

なんてことない、男女が楽しく会話し、学生時代に交際経験を経て、社会人では休日に友人と遊ぶという日々を送りたいのです。

そして、周りから「地味でむなしい子」と思われることが嫌でした。

 

しかし同時に、いざそういう状況になるとまごまごするし、会話も楽しく出来ない、「自分なんかがそういう世界にふさわしくない。自分が恥ずかしい」と思う気持ちがあります。

実際、地味で根暗な外見に似合わぬ話をすると、「意外」と言われ、やっぱり地味だと思われているんだ…と実感することがあります。

矛盾していますが、その感情があるために見かけを華々しく飾ることも出来ませんでした。

 

現在、そういった数々のコンプレックスで、社会に出ず長く引きこもりをしています。

同級生などは子供を産んだりして、順当な人生を歩んでいる中、自分は精神が子供のままの成人です。

自分のコンプレックスをさらに、自分で引き立たせるような人生を歩んできました。

そんな自分が受け入れられず、いまだ理想に憧れて、一時働いた職場では、周りの楽しい会話にですら敏感になり、ストレスを膨らましていました。

 

こんなバカな自分を受け入れられるように、頑張るにはどうすればいいのでしょうか。

「お前はもう普通の人生は歩めないよ」と人から言われ、これから先を頑張る気力を一気に失いました。

今まで、現実を受け入れずに夢を見ていたからこそ、なんとか生きてこれていました。

 

だましだましの人生を改めたいです。

臨床心理士のお返事

ご相談、読ませていただきました。

ご自身の理想の性格と、
実際の性格の差に苦しんでおられるのですね。

その自分自身を受け入れたいと、
思っていらっしゃるのですね。

自分自身の受け入れ方について、
少しお話をしますね。

今、自分がやっていることを自覚する

自分自身を受け入れるために、
最初に行うことは、

今、自分自身がやっていることを
自覚することです。

 

理想と現実の不一致に悩んだ末に、
最終的に自分がとっている行動を
自覚するのです。

 

相談をしてくださった方の場合は、
最終的にとっている行動は
「社会に出ず長く引きこもりをしている」
ということでしたが、

それはご自身の意思で
引きこもりをされていらっしゃるのですよね…?

このように書くと、
もしかしたら引きこもりをしていることを
責められているように感じるかもしれませんが、

引きこもっていることを
責めるつもりは全くありません

 

私がここでお伝えしたいのは、

引きこもりを自分の意思でしているのだと、
まずは自覚してみましょう、
ということです。

 

自分の行動は、自分が選択している

例えば、
今日思い立って、
就職活動を始めることも出来ます。

それはおっしゃる通り
とても大変な決断でしょう。

また理想と現実の違いに
打ちのめされてしまうかもしれません。

けれども、
それを踏まえた上でも、
決心をして
就職活動を始めることはできます。

 

あるいは、
それをせずに
今までどおり家で過ごすことも出来ます。

引きこもりをしている自分というのも
なかなか受け入れがたい現実かもしれませんが、
「引きこもりを続けるか
と決心をすれば、
少なくとも生活費が尽きるまでは
引きこもりを続けることができます。

どちらが良いとか悪いということではなくて、
その選択肢は常に自分の手の中にあります。

 

そして
いま引きこもりをされているということは、
引きこもる選択を、
ご自身でされているということです。

もちろん、
それを選択するまでの
苦渋の悩みはあるでしょう。

好き好んで引きこもっているわけでは、
決してありませんよね。

 

けれども、そのように悩んだ後に、
最終的に引きこもる決断を
(おそらく止むを得ず)
どこかでされているからこそ、
今引きこもることをしているのですよね。

引きこもる決断をしている
その自分自身を自覚すること
それが自分自身を受け入れる
最初の一歩です。

自覚することで、自分がどうしたいかがわかる

その行動を
「自分の選択で行なっているのだ」
と自覚すれば、
そこからさらに

「次の思い」

が出てくるでしょう。

 

「自分はこのままでいいんだ」という
今の行動を受け入れる思いかもしれませんし、

「このままでは嫌だ」という
今の行動を変える思いかもしれません。

 

これはどちらが良いということではありません。

自分自身がどう思うか
が大切ということです。

 

ご自身の行動は、
ご自身が決定しているのですから、
ご自身が思うようにしか変わりません。

言い方を変えれば、
ご自身が思えば…
つまり、自覚すれば
その方向に向かう
はじめの一歩を踏み出すことができます

悩んだ時は、相談を

そうは言っても、

「今の自分の行動を自覚する」

ということは、
なかなか容易にできないかもしれません…。

 

もしご自身で試してみて
やはり難しいようであれば、
臨床心理士などの心の専門家に
相談してみるとよいでしょう。

秘密が守れられた中で、
じっくりとご自身のご事情に合わせて
相談することができます。

もし家から出れないなどの事情があれば、
当サイトのメールカウンセリング
ご利用いただくこともできます。

ご自身にあった形で、
一人で抱え込まずに
相談してみてくださいね。


執筆:臨床心理士 髙橋雄太
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