1. 小学生でもわかる「お金」「実力」「信用」の話【道徳の授業】

小学生でもわかる「お金」「実力」「信用」の話【道徳の授業】

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一億円あったらどうするか?

いきなりですが、
宝くじか何かで
一億円が当たったらどうしますか?

欲しいものを買いますか?

めちゃくちゃ贅沢な生活をしますか?

それか、
普通の暮らしでいいから、
仕事や勉強をやめてのんびりと暮らしますか?

それとも、
万が一の時に備えて
とりあえず貯金をしておきますか?

自分のお金をどうするかは
その人の自由なので
好きにすれば良いと思いますが、

私個人的には、
手に入れた一億円を
「使うこと」や「貯めること」
しか考えないとしたら
残念というか、
もったいないというか、
はっきり言ってバカだと思います。

お金がお金を産む

もし私が一億円を手に入れたら
その一億円は「運用」します。

お金を「運用する」という言葉は
あまり聞きなれない言葉かもしれませんが

これはつまり一億円を元手にして
さらにお金を増やそうとする
ということです。

 

具体的には、
例えば、1億円で
たくさんの人が住めるアパートを建てて
それを人に貸して
その家賃をもらう

というようなことを
「運用」と言います。

 

「運用」の良いところは
遊んでいても・寝ていても
自動的にお金が入ってくる
ということです。

 

1億円を使ってしまうよりも
ただ貯めておくだけよりも
勝手にどんどんお金が増えていく方が
かしこい選択だと思いませんか?

このようにして
たくさんのお金を持っている人は
そのお金を元にして
さらにお金を増やしていくことができます。

お金持ちの人は、
何も努力をしなくても
もっとお金持ちになっていくのです。

うらやましいですね。

資本主義はお金主義

夢のような話に聞こえるかもしれませんが
これがこの社会の現実です。

こういう社会のあり方を

「資本主義」

と呼びます。

 

「資本」というのは
お金やアパート、土地、工場…などなど
お金を生み出すもののことを言います。

つまりは
「資本主義」=「お金主義」
ですね。

お金持ちだけが得する社会

ひと昔まえであれば、
この「お金」の持つ力はかなり強力で、
お金を持っていない人は、
どんなに頑張っても、
お金を持っている人の言いなりでした。

たとえば会社。

お金を持っている人は、
そのお金で人を雇って働かせることで
自分は楽に稼ぐことが出来ます。

けれども、
お金のない人は、
お金持ちが言った条件で
働くしかありません。

お金持ちの人は、
お金持ちじゃない人を
ずっと働かせていた方が
自分は楽にたくさん稼げるので、

最低限のお給料しか払いません。

最低限というのはつまり
毎日のご飯や、服、家賃、
ちょっとした趣味などに
お金を使うと、
ゼロになってしまう金額ということです。

そうすると、
お金のない人は
どんなに働いても
一生お金のない人のまま

お金持ちの人だけが
どんどん豊かになっていくのです。

お金持ちに生まれればラッキーだけれども
貧乏に生まれたらアンラッキーな
社会の仕組みですよね。


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実力主義

けれども、
この「資本主義」は
最近ではちょっと変わりました。

どう変わったかと言うと、
お金持ちじゃなくても、
優れた知識や技術やアイディアがあれば
たくさんのお金を稼げるようになったのです。

 

たとえばiPhoneなどを作っている
Appleという会社。

この会社を作った人は
もう亡くなってしまいましたが
「スティーブ・ジョブズ」
という人です。

Appleは今かなりお金を稼いでいる会社で
ジョブズもかなりのお金持ちでした。

けれども、
ジョブズはもともとはお金持ちではない人です。

一般的な家庭に生まれて成長して
オフィスを借りるお金もなく
Appleという会社も
最初は家の車庫で始めたそうです。

ところが、
ジョブズはかなり頭の良い人で
その車庫でパソコンを作って売り
大儲けしました。

そうやって、
iPhoneやiPodなど
色々な商品を
知識と技術とアイディアで
どんどん作っていき
Appleという会社は
どんどん大きくなっていったのです。

つまり、
お金がなくても
実力さえあれば

下手なお金持ちよりも
たくさんのお金が稼げるのです。

 

これは一昔前の
「資本主義」
の社会からは
考えられない出来事です。

けれども今の社会では
それが普通に起きるようになりました。

お金がなくても
知識や技術やアイディアなどの
自分の「実力」を高めれば
それが十分に報われる社会になったのです。

こういった社会のあり方を

「実力主義」

と言います。

 

お金が最も大切で
お金が評価されることを
「資本主義」
ということに対して、

実力が最も大切で
実力が評価されることを
「実力主義」
と言うのです。


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年功序列はやばい社会

これはスティーブ・ジョブズのような
超有名人だけではなくて
一般社会の中でも
起きてきた変化です。

一昔前の日本であれば
「年功序列」といって
その人のお給料は
その人の年齢によって決まっていました。

20歳の人よりも、
30歳の人の方が、
たくさん給料をもらえて

30歳の人よりも、
40歳の人の方が、
たくさん給料がもらえる

つまり、
歳をとった人ほど、
たくさんお給料がもらえる
という仕組みです。

 

なんの努力もせず
実力がなくても
歳を取るだけで給料が上がる仕組みですから
「昔の人は良いなぁ」
と思うかもしれませんが、

その考え方は、
はっきり言ってバカです。

バカどころか、
だまされています。

めちゃくちゃ損をする考え方です。

 

なぜ年齢によって給料が上がるか
今までの話を振り返って考えてみてください。

ヒントは「資本主義」です。

 

基本的に
年齢が上がれば上がるほど
生活をするために必要なお金は多くなります。

20歳の頃は、
自分ひとり分の
食事や家賃を払えば生活できますが、

30歳になって
結婚をし、子どもが生まれると
自分ひとりだけではなくて
子どもの食事や服を買わなければなりません。

家も、狭い部屋だけでよかったものが
奥さんや子どもと生活できるくらい
広い部屋に住まなければなりません。
そうすると当然家賃も上がります。

 

つまり
20歳の時よりも
30歳の時の方が
お金がたくさん必要なのです。

これが
50歳くらいになると、
子どもを大学に行かせるのにもお金がかかるし
自分の親の介護にもお金がかかります。

そうすると
30歳の時よりも
50歳の時の方が
さらにたくさんのお金が必要になります。

 

資本主義の話のところで、
お金持ちは、
最低限のお給料しか払わない
ということをお伝えしましたね。

この「最低限のお金」が
年齢が上がることで
増えていっているのです。

一見お給料が増えて良いように思いますが、
その中身は、必要なお金も増えているので、
はっきりいって意味がありません。

たぶん自由に使えるお小遣いは
20歳の人も、50歳の人も
たいして変わらないでしょう。

 

つまりこの
「年功序列」
の仕組みの中で生きている限りは、

どんなに働いても楽にならない世界
で生きているということになります。

ということで
「年功序列」
の社会は
一見良さそうだけれども
やばい社会です。


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勉強がめちゃくちゃ大切

けれども幸せなことに、
「年功序列」のやばい社会は
どんどん少なくなってきています。

今では、
50歳で年収300万の人もいれば
20歳で年収1000万の人もいる
「実力主義」
の社会になってきています。

だからこそ「勉強」をすることは
ものすごく大切です。

ただし
ここで言う「勉強」とは
学校の勉強だけではありません。

自分の「実力」を伸ばすための
いろいろな努力のことを
すべて「勉強」と言います。

「勉強」は人によっては
難しい本を一生懸命読むことかもしれないし
絵をたくさん描きまくることかもしれないし
仕事やお手伝いで色々な経験をすることかもしれません

そうやって「勉強」をしまくることで
知識や技術・アイディアなどの
「実力」が身について、
それが自分の力になっていきます。

それが「実力主義」の社会です。

実力より大切なこと

さて今はバリバリの
「実力主義」の社会ですが

これから先
「実力」よりも大切なものがある
と言われています。

それは「信用」です。

「信用」とは
そのまんまの意味ですが
「他人に信じられる」
ということ。

具体的には
「この人はしっかりした人だ」
「この人に任せれば大丈夫」
「この人の言うことは間違いない」
というような感覚のことです。

信用の怖いところ

インターネットや
ライン・ツイッターなどのSNSを
多くの人が利用するようになって
情報が伝わるスピードというのは
ものすごく早くなりました。

そうすると
どんなに「実力」がある人でも
どこかで「悪いこと」をしていると
その「悪いこと」の情報は
あっという間に伝わって
「信用」が一気に落ちます。

「悪いこと」をする「信用のない人」には
どんなに実力があっても
人は仕事を頼まなくなります。

なぜだか分かりますか?

「信用のない人」と一緒にいると
その一緒にいる人も
「信用のない人」だと思われるからです。

ちょっとイメージをしてみましょう。

どんなに頭が良くて尊敬できる人でも、
その人がヤクザと一緒にいるところを見たら
ちょっと関わらないようにしようと
思いますよね。

それと同じです。

「信用」がなければ
いくら「実力」があっても
意味がありません。

そしてその「信用」の情報は
ネットやSNSを通じて
あっという間に広まってしまうのです。

だから
「悪いこと」は絶対にしてはいけません。

ほとんどの人がスマホで
世界中とつながっている
今の時代、

「悪いこと」をしてもバレない
なんてことは、ありえないのです。

ですから
人に言えないような
後ろめたいことをしている人は
今すぐそれをやめた方がいいでしょう。


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信用のすごいところ

さて「信用」の怖いところを
まずはお伝えしましたが、

「信用」は怖いだけではありません。

反対に、
「信用」を高めていくことで、
「実力」にも勝る力を得ることができます。

 

例えば「ユーチューバー」
今や1年で何億も稼げる憧れの仕事ですが、

ユーチューバーの仕事は
「信用」で成り立っています。

え?と思うかもしれませんが
ちょっと想像してみましょう。

例えば、
あなたが急に思い立って
ユーチューバーになったとします。

そしてあなたは、
なぜかものすごく「実力」があって
最初に投稿した動画は、
「ヒカキン」の動画と同じくらい面白い動画
だったとします。

さて、あなたの動画は人気になるでしょうか?

 

答えはノーです。

たとえどんなに面白い動画でも、
たった1本投稿しただけでは
誰も見向きもしないでしょう。

ヒカキンがあれだけ注目されて
お金も稼げているのは、
動画が面白いからだけではありません。

面白い動画を、
毎日ずっと、何年も、
続けて配信してきたからです。

そうやって何年も続けていくことで、
「ヒカキンの動画は面白い」
という「信用」を作ったのです。

だから
「あー暇だなー」
「とりあえずヒカキン見とくか」
というように、
多くの人が見るようになったのです。

これが名前も知らない人が、
たった一本面白い動画を配信したところで
そもそも動画を配信していることも知らないし
たいして話題にもならないでしょう。

インターネットの時代
「面白い動画」なんてものは
世界中にあふれています。

大切なのは、
「面白い動画を毎日変わらず配信してくれる」
という「信用」なのです。


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真面目にコツコツは大切

これは一部のユーチューバーだけに
言える話ではなくて、
一般の人たちも同じです。

 

もしあなたが
誰かに仕事を頼むとしたら

①めちゃくちゃ実力はあるけど
真面目に仕事をしてくれない人と、

②実力はほどほどだけれども
真面目にコツコツと仕事をしてくれる人、

どちらに仕事を頼みますか?

 

おそらく多くの人は
②の実力はほどほどだけど真面目な人
に仕事を頼みたいと思うはずです。

なぜなら実力があっても
ちゃんとやってくれなかったら
意味がないからです。

この

「ちゃんとやってくれるかどうか」

というのが「信用」です。

 

それではこの
「ちゃんとやってくれるかどうか」
という「信用」はどこで判断するでしょうか?

それは

「今までの情報」

から判断されます。

 

だから
やりたい仕事だけ真面目にやって
やりたくない仕事は不真面目にやる
なんてことをしていると、

やりたくない仕事の情報から
「この人は不真面目な人だ」
と思われて、
やりたい仕事も頼まれなくなります。

 

この情報もインターネットを通して
世界中で共有されますので、

隠れて不真面目なことをする
なんてことは出来ません。

 

逆に、
どんな仕事でも
真面目にコツコツきっちりと
やり続けている人には、
「この人は良い人だ」
という信頼の情報が
少しずつたまっていきます。

そうすると別の仕事も
「この人に任せてみよう」
と思われやすくなるのです。

 

真面目にコツコツとキッチリとする人が
多くの人から「信用」を得て
ちゃんと評価される時代に
なってきているのです。


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まとめ

さて今までの話をまとめると、

この社会の中で生きていく上で大切なものは

お金<実力<信用

の順番で、強くなってきています。

道徳が大切な社会になった

ひと昔前までは
「お金」が全てで、
お金がない人はどうしようもなかったことが
「実力」をつけることでどうにかなるようになり

さらに、
「お金」も「実力」もない人でも
真面目にコツコツと
「信用」を積み重ねている人が
評価されるようになってきました。

 

この社会の変化を
良い変化だと思いますか?
悪い変化だと思いますか?

 

私はとても良い変化だと思います。

どんな人でも
自分なりの努力をして
真面目にコツコツと
人に信用される行為をしてきた人が
報われる社会は素晴らしい社会です。

 

学校の「道徳」で
教えられているようなことは
一昔前では、
「きれいごと」
「正直者はバカを見る」
などと言われてきたことです。

でも今ようやく
そういった「きれいごと」が
評価される時代に変わりつつあります。

人間が思い描いた理想に
社会が追いついてきた

とも言えるかもしれません。

 

この流れがどんどん加速して
どんどん道徳的な社会になっていったら
それは誰にとっても
とても良いことではないでしょうか。

より良い人間になろうとすること

そう言う意味でも
「道徳」について学び考えることは
これから先ますます大切なことになります。

「良い行ないとは何なのか」

「悪い行ないとは何なのか」

「道徳的な人間とはどんな人なのか」

こんなことを書いている私自身も
まだまだ分かっていなかったり
出来ていないことが沢山あります。

それを一つずつ考えて
「より良い人間になっていこう」
とすることが、
とても大切なことなのだと思うのです。

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執筆:公認心理師(臨床心理士) 髙橋雄太

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