1. 完璧主義をやめたい人の心理学

完璧主義をやめたい人の心理学

qimono / Pixabay

 

ということで、

完璧主義の人も、
好きで完璧主義になっているわけではなかったりします。

完璧主義にならざるを得ない事情があって、

「本当は自分でもなんとかしたい」

と思っていたりします。

それに
「完璧にやらなければならない」
という気持ちはちょっと本人も苦しいですよね。

 

本記事では、そんな

『つい完璧主義的になってしまうけれども
本当は完璧主義をやめたい人のための心理学』

を紹介したいとおもいます。

 

 

強迫パーソナリティ

完璧主義の性格のことを、心理学では

強迫パーソナリティ

と呼びます。

 

強迫パーソナリティとは、
性格傾向の一種で

「細かいところまで完璧にできないと気が済まない」

というタイプの性格のことです。

まさに完璧主義です。

 

ちなみにこの性格がかなり極端になって、
日常生活にまで支障をきたすようになると

「強迫性パーソナリティ障害」

という診断がつくこともあります。

 

強迫性パーソナリティ障害については、ハートクリニックさんの記事が、とてもわかりやすいと思います。

 

 

完璧主義の原因

完璧主義の原因については、
いろいろと諸説ありますが、

遺伝によるもの

と考えておいた方が良いと思います。

 

「良いと思う」という言い回しですので
実はこれは科学的な見解ではありません。

 

科学的な見解について知りたい方は
ぜひ論文を探していただければと思うのですが

原因について深く探求することは、
必ずしも完璧主義を解決することは役に立ちません。

 

なぜなら、
「原因を突き止めなければならない」
という考え方自体が、

すでに完璧主義だからです。

 

原因がわからなくても、
完璧主義はなんとかなります。

逆に
「原因がわからなければなんともならない」
としてしまうことで、

なんとかなるチャンスを
自分から遠ざけることになってしまいます。

 

ですので、完璧主義の原因は

「遺伝によるもの」

としておいた方が無難で良いでしょう。

 

まあ実際、進化論的に考えれば、完璧主義という性格傾向がいまここにあるということは、完璧主義の遺伝子が淘汰されずに残っているということですから、遺伝が原因ということであながち間違えではないはずです(え、だめ?)。

もっと言うと、
遺伝的に淘汰されていないということは
完璧主義もきっと役に立つところがあるはずです。

 

遺伝という考え方がどうも合わない方は、

「妖怪の仕業」でも
「神の試練」でも
「宇宙のなんかすごいやつ」でも

もうなんでもいいです。

 

とにかく大切なことは、

原因がなんであれ、

それは誰のせいでもなくて、
自分にも周りにもどうしようもないこと

と思ってみることです。

 

この

「どうしようもない」

という感覚は完璧主義をやめるために、

とてつもなく重要なワードになります。

 

「どうしようもない」

「どうしようもない」

「どうしようもない」

と3回くらい唱えておきましょう。

 

完璧主義の本性

ということで、

完璧主義の原因については
ぶっちゃけ適当に考えておけばいいのですが、

完璧主義の本性

については知っておくといい感じになれます。

 

そもそも、

なぜ完璧主義は、完璧主義なのでしょうか…?

 

完璧主義は、
「細かいところまで完璧にしなくちゃ」
と、一生懸命になる性格ですが、

実は、完璧にしたいから、
完璧にしているわけではありません。

 

もし完全に個人的な趣味で完璧を目指す

「完璧だいすきマニア」で、

完璧にすることに日々喜びを感じているとしたら

そもそもそんな人は
完璧を追求する人生に
苦しむことはないでしょう。

 

完璧主義は、

「完璧にしたい」

と積極的に望んでいるわけではなくて、

 

「完璧にしなくちゃいけない」

と必要に迫られているのです。

 

もっというと、

「一瞬でも気をゆるめてはいけない」

という危うさと背中合わせなのです。

 

完璧主義の人とお話しをしていると、

ひどく自信がなかったり、

「自分は本当は怠け者だ」
と思い込んでいる場合がよくあります。

 

怠け者の自分を律するために、
「完璧にしなければならない」
と思っているのです。

 

完璧ボタンから指を離す

そういうわけで、

完璧主義の人は、

好きで完璧主義をやっているわけではなく、

自分を律するために仕方なく
完璧主義をやっているわけです。

 

それは例えるならば、

心の中にある

「完璧ボタン」

をぎゅーっと力強く

押し続けているような感じ。

 

そのボタンを離すと

自分自身が崩れてしまう

 

そういう不安に駆られて、

ボタンを押し続けなければならない…

 

そんなイメージです。

 

 

そういうわけなので、

ボタンから指を離すのは

ものすごく勇気がいることなのですが、

それを承知の上であえて言います。

 

とりあえず一回、指離してみてください。

 

いや、ボタンを破壊しろといっている訳ではないです。

とりあえず一回離して、

で、ヤバイときは、また押せばいいんです。

 

ボタンは常に手元にあって、

ヤバイときはいつでも完璧主義に戻れます。

 

だから、

とりあえず一回、

完璧主義のボタンから指を離してみてください。

 

「溺れる」と「潜る」は違う

という言葉があります。

(田嶌2009:現実に介入しつつ心に関わる)

 

完璧主義をやめて
「溺れる」ことが怖くても、

すでに完璧主義の泳ぎ方を知っているので
「溺れる」ことはありません。

 

ただ泳ぐことをやめて

重力に身をゆだねて

「潜る」だけです。

 

完璧ボタンは完璧ボリュームだった件

そうやって完璧ボタンを、

押したり離したりしていると

ボタンの動作が

オンとオフだけではない

ことに気づくはずです。

 

ボタンの押し具合によって

50%くらい押す

とか

30%くらいで十分

とか

70%くらいに留めておく

とか

そういった

完璧主義レベルの強弱

が、つけれるようになっていきます。

 

完璧主義ボタンは

1・0のスイッチではなくて

強弱のボリューム

だったのです。

 

あとは、必要に応じて、

完璧主義レベルを強くしたり

完璧主義レベルを弱くしたり

完璧主義の強弱をつければOKです。

 

スーパー完璧主義Z

ここまで気づいて、

完璧主義の強弱を

コントロールできるようになれば

もういつでも、
完璧主義をやめることができます。

 

ていうか、
やめる必要すらないかもしれません。

 

完璧主義という性格特性は

遺伝的に淘汰されることのなかった

スーパー遺伝子です。

 

うまく使えば、

完璧を追求することができる

すばらしい性格特性です。

 

完璧主義の遺伝子を

自分のものにしたあなたに

きっと敵はいないでしょう。

 

ユー・アー・パーフェクトです。

スーパー完璧主義人Zです。


執筆:臨床心理士 髙橋雄太
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