1. 発達障害・知的障害のパニック・自傷行為への対応

発達障害・知的障害のパニック・自傷行為への対応

Pezibear / Pixabay

発達障害や知的障害をもつ子どもや成人の方が、

不安な場面や、
予測がつかない場面に出会うと、

パニックになって、
壁に自分の頭を打ち付けるなど
自分を傷つける行為を
止められなくなる場合があります。

そういった時どうしたらいいのか。

その対応について、お伝えします。

 

穏やかに止める・止めるように言う

まず一度はその行為を止めるように言うか、
あるいは、体を抑えて止めてあげましょう。

その際、
できる限り、穏やかに、
落ち着くような声のトーンで行います。

パニックになってそうしているので、
パニックを助長することのないよう
気をつけて関わります。

 

しかしながら、
それでも変わらないか、
さらにパニックがひどくなるなら、
そのような対応はすぐにやめましょう。

この後の対応もそうですが、

必ず相手の反応を見ながら対応をします。

効果がないか逆効果である場合は、
ただちにやめて別の対応を行いましょう。

 

行為は変えないまま、できるだけ安全になるように工夫する

自分を傷つける行為が止められない場合は、
少しでもそれが安全になるように工夫をしましょう。

例えば、
頭を打ち付けることが止められない場合、
壁と頭の間にクッションを挟む、などです。

パニック時の自傷行為は、自分を落ち着かせるために行なっている行為でもあるので、それを無理に止めようとするとさらにパニックがひどくなる場合もあります。

その行為はそのままで、
できるだけ安全になるように、
工夫をしてあげます。

 

落ち着く、ほっとする、関わりをする

パニックがすぐに落ち着くということはないのですが、
少しでも落ち着く・ホッとするような関わりや声かけをしてあげましょう。

例えば、
・手を握ってあげる
・好きな歌を歌ってあげる
などですが、

これは一例であって、
その人にあったやり方をする必要があります。

触られることが嫌な人であれば、
触ることはやめた方がいいでしょうし、

歌が嫌いなら歌わない方がよいでしょう。

 

その人が普段から、
好んでやっていることや、
それをして落ち着いていることを
その人に合わせて、行います。

ただし普段の状態と、
パニックの状態とは違いますので、

試して見て、
逆にひどくなるようであれば、
すぐにその対応はやめましょう。

どう対応しても逆効果の場合はクールダウン

どのように対応しても効果がないか
あるいは逆にひどくなってしまう場合は、

対応をすることで
逆にパニックを長引かせている可能性があるので、
なるべく刺激をせずにそっとしておきましょう。

そっとしておくことで、
少しずつトーンダウン
していくことも少なくありません。

(これをクールダウンと言います)

「そっとしておく」と言っても、
突き放すように冷たくするのではなくて、
暖かく見守るように行います。

クールダウン中も危険なことにならないか、
様子を常にみていることは必要です。

生命の危険がある場合は、無理にでも止める

パニックによる自傷行為は、
自分を落ち着かせるためにやっている
という側面もありますので、

上記のように、
できるだけ穏やかに、
落ち着くように、
対応することが望ましいです。

しかしながら、
命の危険があるような、
危険な行為を行なっている場合は、
悠長なことは言っていられません。

命に危険のある行為は、
無理にでも止める必要が
どうしてもあります。

一人だけで止めることが難しい場合は、
周囲に助けを求めるなどするようにしましょう。


執筆:臨床心理士 髙橋雄太
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