ADHDは大人になったら治るって本当?

こんにちは。臨床心理士の高橋です。

「大人になったら
ADHDが治るって本当ですか?」

と質問を受けることがあります。

確かに、小学校低学年の頃は
教室を飛び出して仕方がなかったのに、
高学年になるにつれて落ち着いてくる
というケースは少なくありません。

けれども一方で
「発達障害は治らない」
という話も良く耳にしますよね。

今日は、この疑問についてお伝えします。

一般的な不注意や衝動性

ADHDの特徴は、不注意や衝動性です。

ADHD(注意欠陥多動性障害)のカウンセリング

けれども、
不注意や衝動性は
ADHDだけの特徴ではありません。

ADHDでなくても、
誰だって少しは集中できないこともあれば、
うっかりしてしまうこともありますね。

そして、このような
一般的な不注意や衝動性は、
特に年齢が低ければ低いほど
強くなるものです

小さい子どもは、
パッと手が出やすかったり、
じっとしていられないのが普通です。

子どもはやたらジャンプしたり、
走り回ったりしますよね…。

それが、子どもです。

年齢と活動量

ADHDだろうと、
そうでなかろうと、
子どもは活発に動きまわります。

そして、
大人になるにつれて、
その活発さは少しずつ弱まっていきます。

これは、年齢と活動量の関係として、
下の図のように表すことができます。
(グラフの値は適当です)

年齢と活動量のグラフ

年齢が上がるにつれて、
活動量が下がるんですね。

走り回って遊ぶ子どもはよくいますが、
走り回って遊ぶ大人はまずいないですよね。

大人の落ち着きというやつです。

ちなみに、
高齢になると活動量がさらに下がって、
健康でも外に出たり
人に会うのが億劫になることが、
高齢者の研究でわかっています。

ADHDでも、活動量は下がる

年齢と活動量の関係は、
ADHDでも同じです。

ADHDがあったとしても、
年齢が上がるにつれて活動量は下がります

そうすると、
ADHDの特徴はそのままでも、
加齢とともに活動量が下がることで
走り回ったりすることが少なくなります。

一見すると
ADHDが治ったかのように見えるのです

不注意・衝動性はある

けれども、
それはADHDが治った訳ではなく、
活動量が下がったことで落ち着いただけ
です。

ADHDの特徴である
不注意・衝動性はそのまま残っているので、

  • ミスが多い
  • 話を最後まで聞けない
  • 片付けができない
  • 怒ると手が出てしまう

…などの特徴は、残るのです。

大人になっても、工夫や配慮が必要

周りからしてみれば、
小さい頃ほどの大変さはないかもしれませんが、
それは決してADHDが治った訳ではありません。

小さい頃のような激しさが落ち着く分、
うまく出来ないことを
周りも自分自身も理解できず、
気持ちが落ち込んだり、
辛くなったりする
場合もあります。

そのため、
成長して行動が落ち着いたとしても、
ADHDの特徴を理解して、
自分自身で工夫をしたり、
周囲の人に配慮を求めたりすることが
大切なのです

困った時には
一人で抱え込まないで、
臨床心理士や精神科医に
相談してみてくださいね。

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