ロリコンカウンセリングとは?

世の中には社会的に認められない欲望というものがあります。その中の一つとして割とメジャーなものが「子どもへの性的欲求」いわゆる「ロリコン」です。

精神医学的には、13歳以下の子どもへ性的欲求を持つことを「幼児性愛」(ペドフェリア)と呼びます。(参考:小児性愛障害-MSDマニュアル

ただし筆者は心理学の専門家ですので、医学的な話ではないことも踏まえ、より一般的な「ロリコン」という言葉を使って、「子どもへの性的欲求」に関する困りごとについての話を進めていきたいと思います。

今回の記事では、ロリコンにまつわるカウンセリングにどのようなものがあるのか、お伝えします。

ロリコンカウンセリングの目的

ロリコンの相談に限らずですが、相談をする本人がどのような目的をもっているかということは、とても重要なことです。

ロリコンについてのカウンセリングを受ける人の目的を大きく分けると、次の3パターンが考えられます。

  1. 本人は、ロリコンをやめる気はなく、実際に子どもに手を出したいと思っている(出してしまった)。変わる気はないが無理に連れてこられた
  2. 本人は、ロリコンをやめる気はないが、子どもに手を出してはいけないと思っている(出してしまったが、もうやってはダメだと思っている)。子どもに手を出さないようにしようと本人も思っているが、手を出してしまいそうで自分自身が不安だ
  3. 本人がロリコンをやめたい(子どもへの性的関心を無くしたい)と思っている

ロリコンをやめる気はなく、手も出したい

このパターンの方は、基本的に自分が悪いことをしているとは思っていないか、あるいは悪いことは頭では理解していても「別にいいじゃん」と思っている

…という状態です。

本人は変わる気がなく、周りの人が困っています。

こういう場合にまず行う必要があるのは、本人との「取っ掛かりを作るということです。

「変わる気がない」というところはとりあえず置いておいて、何かこのことに関して自分自身に困っていることはないか、そういうポイントについて探っていきます。

そうすると
「周囲がうるさい」とか
「警察に捕まるのは嫌だ」とか
「職場にバレたら困る」とか
本人なりの困るポイントが出てきます。

そういった「本人なりの困り感」をフックにして、パターン2の「ロリコンはやめないけれども、実際には手を出すことはやめるか」という気持ちを膨らませていく…という関わりをします。

このパターンの場合は、実際に犯罪行為に至ってしまう危険性があるので、場合によっては、
「行動を制限する」
「警察などに協力してもらう」
など犯罪を予防する安全策を立てる必要もあります。

ロリコンをやめる気はないが、手は出したくない

『YESロリコン・NOタッチ』
という言葉が、ロリコン界隈(?)ではあるらしいのですが、まさにこの言葉が表す通り
『ロリコンであること自体は変える気はないが、子どもに手を出すことはダメとわかっており、実際に行動に起こすつもりはない
という状態があります。

「個人的な考えの範囲で留めておいて、それを行動としては出さない」ということですので、それが出来れば確かに他人の迷惑になることはありません。

けれども
行動に出さないつもりでも、
「自分には難しいのではないか?」
「コントロールできないのではないか?」
本人自身が心配になる場合があります。

この場合は、本人に「なんとかしたい」という意思がありますから、その思いを尊重しながら「どのようなところが心配なのか」具体的なシチュエーションをお聞きして、対策や対処の仕方を一緒に考えていきます。

本人が自分の意思で欲求をコントロールし続けられるように、心理学的なサポートをしていきます。

ロリコンをやめたい

「子どもに性的関心をもっている自分が嫌」
「そんな自分が気持ち悪い」
「けれども性的に興奮してしまう」

そのような思いを持つ方も、実は少なくありません。

ロリコンに限りませんが、自分の意思とは無関係に浮かんできてしまう欲求を「消し去る」ということは、実は心理学的にはかなり難しい問題と考えられています。

少し想像していただけると分かるかと思いますが、例えば、非常にお腹が空いているとき「食べる」以外の方法で、その空腹感を消し去ることは、ほとんど難しいことでしょう。頑張って別のことに注意を向けようとしても空腹感は変わらず空腹感のままです。

性欲に限らずあらゆる欲求は、その人が思おうとして思っているものではありません。
自分の意思とは裏腹に勝手に浮かんできてしまうものです。

この場合のカウンセリングでは、欲求そのものを変えることではなく、そのような「どうしようもない欲求」を感じながらも、自分自身が何を大切にしていきたいか、これからどう行動していきたいかを中心に話し合いをして、「どうしようもない欲求」がありながらも満足できる生き方が出来るように心理学的なサポートをしていきます。

自分自身のあり方が定まることで、結果的に「子どもに対する性的関心」が気にならなくなったり、性的関心に過度に囚われずに生きていけるようになります。

まずは相談を

以上、ロリコンに関するカウンセリングを、カウンセリングの目的別に3つに分けて紹介しました。

心のあり方は人それぞれですから、ここに上げた以外の目的で困る場合もあって当然ですし、そうであっても何もおかしいことはありません

どのような悩みでもご遠慮無くご相談ください。

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