[良著]発達障害の思春期と二次障害予防のシナリオ

[良著]発達障害の思春期と二次障害予防のシナリオ

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こんにちは。臨床心理士の高橋です。

発達障害の二次障害について記事を書こうと思っているのですが、そのための参考資料として読んだ本がとても良い本だったので紹介します。

著者の小栗正幸さんは、元法務技官(法務省所属の心理専門家)の方で、少年院の院長などを務めた後に、退官後は特別支援教育士スーパーバイザーとして活動されている方とか。

専門領域は、思春期から青年期の逸脱行動への対応

まさに、プロ中のプロですね。

私もまだ読み進め中なのですが、冒頭から「そうだよなー」と唸りまくりなので、とりあえず、その部分だけでも紹介します。

私が受理する相談には、発達障害のある子どもの盗癖に関するものがかなり含まれている。保護者も、教師も、ときには専門家までもが、「この子には盗癖があって……」と困っておられる。

しかし私は「それは盗んだのではなく、無断借用したのと違いますか?」と問い返すことがある。

要するに、友達が素敵なものを持っている。自分も欲しいと思った。それを勝手に持ち帰った。この行動を「盗み」と見るか「無断借用」と見るかの問題だ。

(中略)

ここで大切なことは、「盗み」ととらえた場合と「借用行動のエラー」ととらえた場合とでは、指導の方法がまったく違うことである。

つまり、盗みと捉えた場合には「窃盗は悪いことだ」という道徳的なアプローチや、窃盗行動の心理学的側面からのアプローチ、あるいは社会学的側面からのアプローチが指導の中心になるだろう。

これに対して、借用行動のエラーととらえた場合には、「借用できるものとできないものの弁別学習」、「借用依頼の練習」、「相手が承諾したときのお礼の練習」、「相手が断ったときの対処行動の練習」、「無断借用した場合としなかった場合との結果の違いを弁別する学習」といったアプローチが指導の中心になるだろう。

(中略)

「盗み」ととらえた場合と「借用」ととらえた場合とでは、子どもへの(子どもに与える)襲侵性の程度がまるで違ってくる。だから私は、子どもの盗癖相談を受理したときには、「それは盗んだのではなく、無断借用したのと違いますか?」と 問い返すのである。

(太字は、当サイトによる)

「シナリオ」というタイトルの通り、こんな感じの事例が無数に紹介されて、それに対する理解と対応のポイントが具体的&専門的に解説されているのです

とても理解しやすいし、実践に使いやすい、オススメの良著です。

発達障害児の思春期と二次障害予防のシナリオ


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